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【MFA健康コラムVol.107】暑さへの慣れと冷却

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MFAオフィシャル健康コラム

【MFA健康コラムVol.107】暑さへの慣れと冷却

全国的に続く梅雨。例年通り、蒸し暑い日が続き、体調を崩している方もいることだろう。

この梅雨が終わると快適な季節がやってくるわけではない。猛暑の夏がくるのだ。

 

この夏に向けて体はどのような対策をすれば良いのだろうか?

今回は暑さへの慣れ、そして体を冷やすことのメリットをお伝えしていく。

夏を乗り切る参考に、ぜひご一読いただきたい。

 

 

 

【暑熱順化】

 

暑さへの慣れのことを暑熱順化という。言葉でのイメージは難しいが、暑さに慣れることの体を通しての分かりやすいサインは”発汗”があること。

今の時期も十分に暑いが、これからやってくる夏には気温もさらに上がってくる。そんな状況下ではクーラー(冷房)が大活躍である。職場、そして通勤途中の車内。時には体に直接冷気を感じるほどの冷房が日常になってくることだろう。

その冷房により、体は冷えるだけではなく、熱を体から逃す放熱の機能(発汗作用)を失ってしまいかねない。外に出れば猛暑なのに、熱を体から逃すことが出来なくなるのだ。

 

 

 

体温調節機能が上手く働かなくなってくると、自律神経も影響を受け体の不調を招くこととなる。そして夏に体調不良が慢性化し、秋口、そして冬に免疫が機能せず、季節性の風邪やインフルエンザなどを発症することに繋がってくるかもしれないのである。

 

 

 

【発汗で熱を逃す。その方法】

 

その為に、日常から実施できる運動を通して暑熱順化を行い、発汗を通して体内に熱が篭らないようにすることが大切だ。

しかし、暑熱環境下での運動は熱中症を招きやすいので、日本スポーツ協会が定める”熱中症予防5か条”も参考にして頂きたい。

 

①暑い時、無理な運動は事故のもと

熱中症場面1

 

②急な暑さに要注意

熱中症場面2

 

③失われる水と塩分を取り戻そう

熱中症場面3

 

④薄着スタイルでさわやかに

熱中症場面4

 

⑤体調不良は事故のもと

熱中症場面5

 

 

時間帯は朝夕などの涼しい時間帯からはじめ、時間も短く、強度も低いものから選択しよう。

例えばウォーキングであったとして、”1万歩は歩かなければ”という固定概念は捨てて、たとえ5分でも10分でも実施することで、汗が出ることを目安に実施して頂きたい。

また外で運動する上で筋力、そして心肺機能ともに心配な方は、汗をかくことを目的に岩盤浴などに行くことも選択肢の1つにしても良いかもしれない。

 

 

 

【体を冷やすメリット】

 

これは運動後に特に実施しておきたい取り組みである。

暑熱環境下での運動は、発汗を伴う体温調節機能が働くが、体温(皮膚温)が高温になりやすい。その熱を下げる目的での冷却が効果的だ。

巷では首に装着するリング状の冷感を促す商品なども数多く出てきた。ここで扱う冷却は、冷水でのシャワーや、バスタブに水を張って浸かるというような冷水浴のことを指す。

 

Ice Bath Tubs | NZ Owned & Operated

 

水温が設定(測定)できれば11〜15℃程度の水で、11〜15分ほど浸かる。これらはあくまで目安であり、冷水浴による冷却率は実施する者の性別や体格、身体組成といった身体的特徴に影響を受けることも把握しておく必要がある。何事も、無理は禁物であることを念頭に取り組んで頂きたい。

実施するタイミングは、可能な限り、運動後すぐが望ましい。早期に体温を下げることができる一方、翌日以降の筋肉の炎症(疲労)もコントロールできるようになる。特に夏場は運動により体温も上がりやすい為、体を冷やす恩恵を受けやすいことだろう。

 

 

 

梅雨明けを待って行う必要もなく、今の時期から、運動を適度にはじめてみてはいかがだろうか?

体の効果だけでなく、汗ばむほどの運動は気分もリフレッシュする一因にもなるはずだ。

また、文中でも述べたが、この時期の体作りはこの時期を凌ぐだけで終わらず、これから巡る季節を快適に過ごす為にも必要なことである。

ぜひ、記事を参考に手始めとして頂ければ幸いである。

 

 

 

参考文献

日本スポーツ協会「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック」

平山 邦明(編)「アスレティックパフォーマンス向上のためのトレーニングとリカバリーと科学的基礎」文光堂,2021


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