健康ケアトレーナー、介護予防運動トレーナー、ウォーキングトレーナー、スチューデントトレーナーの資格取得。一般社団法人メディカル・フィットネス協会

メディカルチェックによる健康管理と、医学とスポーツ科学を統合した資格取得を目指せます。
MENU

【MFA健康コラムVol.96】まずは”週に1回から”取り組んでみる

TOP > 【MFA健康コラムVol.96】まずは”週に1回から”取り組んでみる

MFAオフィシャル健康コラム

【MFA健康コラムVol.96】まずは”週に1回から”取り組んでみる

年間の目標を立てる中において「今年は運動をする」と心に決めた方もいるかもしれない。

また、長年、運動習慣を身につけなければと思ってはいるが、行動に移すことが出来ていない方もいるかもしれない。

今月は運動に関する、世界と日本の情報を幾つか紹介する。

都合よく解釈いただき、ご自身の運動の手始め・習慣化のきっかけとしていただきたい。

 

 

 

【世界の現状】

 

世界行動計画によれば、世界中の成人のうち28%14億人)は、一般的な慢性疾患から身を守るため、または肉体的・精神的・社会的健康・ウェルビーイングを高めるために十分な身体活動を行っていないと報告されている。

男女の身体不活動のレベルは、ラテンアメリカとカリブ、および高所得国の西欧諸国で最高となり、東アジアとオセアニアで最低と観察されている。東アジアおよび東南アジアを除く全ての小地域にわたり、女性は男性(23%)と比べて世界的に不活動となっているようだ(32%)。

 

 

 

【どのくらいの身体活動が必要なのか?】

 

WHOの身体活動に関する勧告(2010 によれば、成人においては、中強度の運動を週に150分、または、高強度の運動を75分実施することを推奨している。高強度の運動は多ければ多いほどよく、さらに健康上の利益を与えるとされている。

また、年齢に関係なく、全ての人にとって、大筋群の筋力強化の活動を週に2日以上行こなうことも推奨されている。

これらの推奨値をクリアして身体不活動から脱却する為に、WHOは世界全体の身体不活動28%から2025年までの10%減少を、そして2030年までに15%減少を目標としている。

 

 

 

【日本の現状】

 

では、日本ではどうだろうか?実際にどの程度の人が、どのような頻度で運動を行なっているのだろうか?

スポーツ庁が毎年実施している「スポーツの実施状況等に関する世論調査(令和4年度)」より、日本人の運動に関する情報を以下に抜粋する。

 

20歳以上のスポーツ実施率の推移

出展:スポーツの実施状況等に関する世論調査(令和4年度)

 

週に1日以上運動・スポーツをする者の割合は、20歳以上のみの平均で52.3%。性別で見てみると男性は女性よりも実施率が高く、女性のおいては30代と40代での実施が他の年代と男性の全年代の平均よりも低いことがわかっている。

週に1日以上の運動・スポーツを実施した理由は、「健康のため」が最も高く、「体力維持・増進のため」「運動不足を感じるから」が続いている。女性においては「健康のため」に続いて「肥満解消・ダイエットのため」が2番目に割合が高くなっているようだ。

 

1日の30分以上の汗をかく運動を週に2日以上、かつ1年以上継続している頻度については、20歳以上のみの平均で27.2%となっている。

上記の理由として「健康のため」が一番多いが、次に「体力維持・増進のため」となり、3番目に「筋力維持・増進のため」が入ってくる。3番目の「筋力維持・増進のため」は週に1日以上実施した理由とは異なる結果となってくるようだ。

 

運動を継続できているからこそ、運動を継続する理由に運動不足を感じている項目よりも、より自分の体に目が向いている筋力維持・増進のため”の項目が上がってくるのだろう。

 

上記の実施の理由に比較して、運動・スポーツ実施の阻害要因についても調査をされている。

最も多い阻害要因は「仕事や家事が忙しいから」が多く、「面倒くさいから」「年をとったから」が続く。

また30代では「仕事や家事が忙しいから」が約6割となっており、女性の1040代では「面倒くさい」が男性よりも高くなっているようだ。

 

 

 

【実施したスポーツ1位と今後はじめてみたいスポーツ1位】

 

上記の調査で、実際に対象者がこの1年間に実施した種目は男女ともにウォーキング(散歩、ぶらぶら歩き、一駅歩きなどを含む)がトップで、それに次ぐ形で「体操」「トレーニング」「ランニング」などの割合が高くなっている。

また、今後はじめてみたい種目についても、ウォーキングは全体の中でトップとなり、次いで「トレーニング」や「ヨガ・ピラティス」「ランニング」などが入ってくる。

ウォーキングについては、実施している理由や再開したきっかけとして「友人・知人に誘われた」は他のスポーツ種目に比べて少ない分、ほとんどの人の理由が「特に理由はない・何となく」となっているようだ。

確かに、そもそもウォーキングを知人から誘われることは少ないだろう。またウォーキング自体一見地味で、エンターテイメント性に欠ける行いであることも「誰かに誘われない・誰かを誘わない」となってくる要因になるのかもしれない。

 

しかしどうだろうか。便利な時代に生きている私たちは、歩く行為でさえも少なくなってきているように思う。

テレワークの推進、ネットショッピングに加え、家で楽しめるデバイスやツールの普及。それらにより、確実に、歩くという行為が人間の機能から置き去りにされつつあるのではないだろうか。

実際に歩くという行為自体は、基本的に年代を問わず、そして体力レベルも広範囲の人が適応となるくらい「誰でも」できて、場所を選ばずに「何処でも」、決して難しい行為ではないという「容易さ」を含んでいるわけだ。

もちろん、ひとえに運動と言っても、普段から実施してない人にとってはハードルの高いことである。

そもそも何か新しいことを始めるには、それなりにブレーキがかかるのが人間である。

だからこそ、家の中でも良いし、5分でも10分でも外を歩くことから始めても良いだろう。また、誰かに誘われることの少ないウォーキングを、敢えて自分から誰かを誘って行動に移してみるのも有りかもしれない。誰かを誘うことにハードルがある方は、家族を誘って散歩に出来ける程度のことからはじめてみてはどうだろうか。

 

欧米で注目を集める「歩くだけ」心理療法、ウォーキング ...

 

運動を実施・習慣化していく上で「仕事や家事が忙しいから」が阻害要因になることは今の日本社会を生きる上で納得がいく。守る家族のため、どうしても自身の「運動」の優先順位は上位に来ないことだろう。

では、その優先順位のまま、健康を手に入れる一つの行為である運動を実施しない状態で迎える未来は、幸せなものだろうか。

運動は健康、体のために実施することはもちろんであるが、自身のメンタルヘルスにとっても十分な効果があることもご理解いただきたい。忙しい中において敢えて実施する運動によって、体も心も満たされると、自身の日常がまた違ったカタチで見えてくるかもしれない。

 

 

この記事がウォーキングに限らず、少しの、短時間の運動を始めるきっかけとなれば幸いである。

まずは週に1回。そこからはじめてみてはいかがだろうか。

 

 

 

参考文献

WHO「身体活動に関する世界行動計画2018-2030

スポーツ庁「令和4年度スポーツの実施状況等に関する世論調査」

メディカル・フィットネス協会「ウォーキングトレーナー養成講習会テキスト」

 

 

【vol.78】”習慣”について理解を深める②  その1

【vol.79】”習慣”について理解を深める② その2

【vol.80】幸福度とAWEの関係性 その1

【vol.81】幸福度とAWEの関係性 その2

【vol.82】日常に組み込む運動習慣としてのウォーキング

【vol.83】ウォーキングを指導する上でのポイント その1

【vol.84】ウォーキングを指導する上でのポイント その2

【vol.85】風邪の予防法は”健康”になること その1

【vol.86】風邪の予防法は”健康”になること その2

【vol.87】知っておきたい熱中症の基本と予防策

【vol.88】ストレスへの理解 その1

【vol.89】ストレスへの理解 その2

【vol.90】体調の整え方 その1

【vol.91】体調の整え方 その2

【vol.92】体調の整え方2 その1

【vol.93】体調の整え方2 その2

【vol.94】運動不足がもたらす炎症とその対策 その1

【vol.95】運動不足がもたらす炎症とその対策 その2

 

 

一覧TOP

カテゴリー

アーカイブ

最新のお知らせ

2024.02.29
!NEW!【2024年度】各講習会・セミ…
2024.02.16
【MFA健康コラムVol.98】ストレス…
2024.02.01
【MFA健康コラムVol.97】ストレス…
2024.01.15
【MFA健康コラムVol.96】まずは"…