【MFA健康コラムVol.89】ストレスへの理解 その2
暑さが随分とやわらぎ、一気に秋を感じるようになってきた。
暑かった夏の疲れが出てきている人も多いのではないだろうか?
暑さもストレスの1つ。
そんなストレスに対して、理解を深めていただきたい。
【自分にとってのストレスを知る】
ストレスと一括りにしたところで、ストレスにもポジティブな面がある。
緊張した場面でパフォーマンスを発揮する選手。緊張したストレス環境下で受験した日。
その”ストレス”がかかっていたからこそ、普段通り、もしくは普段以上の結果が出ることもあるはずである。
大切なことは、ストレスに対する反応が一人ひとりで違うこと。
自分のストレスは誰かの普通かもしれないし、その逆も然り。自分で自分のストレス反応を俯瞰的に捉えることは、自分自身を守るため、より高いパフォーマンスを発揮するため、他人とコミュニケーションを円滑に行うためにも欠かせないことである。
【ストレスだと気付くサイン】
人それぞれ違うストレスへの反応をする。
例えば後述するサインは逃さずにその兆候があるとすれば、ストレスに向き合う必要があるかもしれない。
”食欲低下や過食”
一般的にストレスが長く続くと食欲は低下し体重が減少する。
しかし、脳の構造的に食欲の形成は複雑に関与し、食欲低下ではなく、夜間にとる食事の量が増えたり、やけ食いといったようにある意味でストレスを解消するために量が増える過食の人たちでは肥満をきたすことになる。
”睡眠欲求が高まる”
一般的にストレスが負荷されると睡眠が障害され、不眠になることが多い。
また、ストレスに晒されている時や、抑うつ的になっているときなどに、不眠とは逆に睡眠時間が長くなり、”いくら眠っても眠い”という過眠といった状況をもたらすことがある。
皆さんのストレスに対する解釈はいかがだろうか?
ストレス環境下において、そのストレスを歓迎するのか、嫌悪感が生まれるのか。また、どのように対処することが多いのか。少し考えてみて頂きたい。
参考文献
田中正 敏,「ストレスの脳科学 予防のヒントが見えてくる」,講談社,2017
青砥 瑞人,「ブレインドリブン パフォーマンスが高まる脳の状態とは」,ディスカヴァー・トゥエンティワン,2020
【vol.83】ウォーキングを指導する上でのポイント その1