【MFA健康コラムVol.56】胃腸から整える その2
少し動けば汗ばむほどの暖かい日が続いている。
新生活への準備に忙しい方も多いであろう、この時期。環境の変化にストレスを感じ、胃腸に影響が出る方もいるのではないだろうか。
前回は腸からの進化を紐解いた。
今回は各器官をつなぐ血液と、胃腸機能の回復について話をしたいと思う。
【血液につながる】
栄養の体内への入り口が胃腸だとして、その入り口から体の各器官を繋ぐもの。
それは血管を通る「血液」である。
血液には様々な役割がある。
例えば、「酸素や栄養を届ける」「体の温かさを保つ」「免疫力によって体を守る」「二酸化炭素や老廃物を回収する」「水分を回収する」などが挙げられる。
これらの役割が上手く機能しなくなると、全身へ影響が出ることになる。
血液は太い血管から細い毛細血管へと全身に行き渡ることが可能なので、以下のような何かしらの症状に繋がるのである。
○水分のバランスが崩れ「むくむ」
○老廃物が溜まって「だるい」
○熱が足りずに「冷える」
○免疫力が下がって「病気になる」
○代謝が悪くなることによって「太る」
血液の質や量が、上記の症状に繋がるとした場合、栄養の体への入り口である「胃腸」がしっかりと機能しておくことが大切になる。いくら良いモノを摂取していたとしても、それを消化吸収する仕組みがなければ、体にとっては逆にストレスになり得るのである。
【胃腸を休ませてみる】
胃腸の疲れは全身症状として出ることもあれば、胃腸の張りや痛みなどとして自覚することもあるだろう。
しかし、全ての人がその原因を理解できるわけでもなく、何気なく「しんどい」という原因が「実は胃腸にあった」というケースも少なくない可能性がある。
では、その胃腸を機能を回復させるのはどうすれば良いか?
シンプルな行いとして「断食」がある。
とにかく胃腸を「休ませる」のである。
毎日、1日3回、ほとんどの人にとって食事の頻度に伴い、奮闘してくれている胃腸。オーバーワークになっている状態を、一旦休ませてみるのである。
外食が続く時期に胃腸の張りを実感していたり、何か体の不調がある場合や、メンタル的に「良くない」と実感している時にも、実は断食が効果を発揮することがある。
*かかりつけ医や健康に詳しい知人がいれば、まずは相談を勧める。断食で全て解決するわけではないことをご承知おき頂きたい。
断食の実施方法は、色々ある。
酵素ドリンクを飲みながら行うもの、リンゴを食べながら行うもの。
ここで紹介したい方法は「食べない時間を作り、お腹が空いた状態を作る」こと。ただそれだけである。
要は、お腹が「ぐ〜〜〜っっ」と鳴る時間帯があるがどうかがポイントである。
このお腹が鳴るには、消化管ホルモンの「モチリン」。
モチリンが働くとお腹が鳴り、「胃腸内にある不要なものを掃除する」という働きが起こる。
お腹が空いて「ぐ〜〜〜っ」と鳴るのを聞くと、力が抜けるイメージがあるが、実は胃腸では不要なものを排出する掃除を行なっているのである。
この「モチリン」が登場にするには、食事後に約8時間の空腹時間が必要となる。もちろん個人差はある。
このモチリンによる胃腸の大掃除、別名「空腹時収縮」は、およそ90分おきに起こるとされている。日中での適応が難しければ、睡眠時間も加味して、夜に実施してみるもの有りかもしれない。
一つの知識として、そして健康に生きるキッカケとして記事を参考にして頂きたい。
また、春からの新天地、または新たなチャレンジをする人も多いだろう。
体を整え、心を整え、良い準備をして新年度に備えてみてはいかがだろうか。