【MFA健康コラムVol.120】休養をデザインする
前回の記事では、「脳を休ませる重要性」について解説した。
今回は、「体を整える休養法」と「休養のリズムをつくる方法」について考えていく。
日々の取り組みの一つとして参考にして頂きたい。
【体を整える休養法】
休養は、ただ寝るだけではない。実は、「動くこと」も、疲労回復において重要な役割を果たしている。
以下にその役割を紹介する。
①「アクティブレスト(能動的休養)」
休養には、「静的休養(寝る・座る)」と「動的休養(軽い運動)」がある。
後者の「動的休養」は、血流を促進し、疲労物質を排出する効果があるため、適度な運動を取り入れることが理想的とされている。
たとえば:
• 朝の軽いストレッチ
• 仕事の合間に5分のウォーキング
• ヨガや深呼吸を習慣化する
こうした「軽い動き」が、体の回復を早め、疲れを溜めにくくする。
②「睡眠の質を高める」
睡眠の長さ以上に、「質」が重要とされる。
良質な睡眠を取るためには
• 寝る1時間前にはスマホやPCの使用を控える
• 寝る前にストレッチや深呼吸をする
• 朝起きたら太陽の光を浴び、体内時計をリセットする
睡眠の質が上がると、翌日の集中力やパフォーマンスが向上することにも繋がる。
【休養を日常に取り入れる】
仕事とプライベートでのイベントを行き来していると、どうしても"休養"を忘れがちになることがある。そうならない為にも以下のことを意識してみてはいかがだろうか。
①「休日のテーマを決める」
「休みの日をどう過ごすか」を意識することで、充実度が変わる。
たとえば
• 「今日は読書の日」
• 「今日は自然に触れる日」
• 「今日は完全に何もしない日」
このように、目的を持って休むことで、より効果的な休養となる。
②「休養のスケジュールを組む」
休養は「思い立ったときに取る」のではなく、計画的に確保することが重要。
たとえば
• 毎日15分のストレッチや瞑想
• 週に1日はデジタルデトックスをする
• 月に1回は旅行やリトリートを取り入れる
このように、休養をルーティン化することで、エネルギーを維持しやすくなる。
【休養を味方につける】
休養は「ただの休み」ではなく、未来の自分をつくるための戦略である。上記のように意識的に休養を取り入れ、自分のパフォーマンスを最大限に引き出す方法を探してみよう。
ここから年度末、そして年度はじめと、いつもと違う動きが出てくる方もいるだろう。その予定の中でも、日々のパフォーマンスを発揮する上でも体は資本である。
少ない時間であっても、確実に自分を労るためにも、『休養』を意識してみてはいかがだろうか。
参考文献
越川慎司「世界の一流は「休日」に何をしているのか」クロスメディア・パブリッシング,2024
片野秀樹「休養学:あなたを疲れから救う」東洋経済新報社,2024