【MFA健康コラムVol.5】これからの健康づくりに大切な3つの事
80歳以上の約2割が低栄養の傾向に。
これからの健康づくりに大切な3つのこと
〜厚生労働省が実施した平成29年「国民健康・栄養調査」を踏まえて〜
毎年実施されている「国民健康・栄養調査」ですが、
平成29年は基本項目に加えて、「高齢者の健康・生活習慣の状況」に重点を置いて調査が行われ、
高齢者の筋肉量や生活の様子が明らかになりました。
この調査結果を踏まえ、これからの健康づくりについてお伝えしたいと思います。
●高齢者の健康・生活習慣の状況
・高齢になるにつれ、低栄養傾向の割合が増加
BMIが20以下の低栄養傾向にある65歳以上の高齢者の割合は、
全体で16.4%となり、男性が12.5%、女性は19.6%でした。
中でも80歳以上は、男性が17.3%、女性が20.8%と、
低栄養傾向の割合が最も高いことがわかりました。
・年齢が高くなるほど筋肉量も減少
次の図は体格別に、骨格筋指数を表したグラフです。
男女ともに年齢が高くなるほど四肢の筋肉量が減少しているのがわかります。
また、骨格筋指数は、栄養と労働にも関係していることがわかりました。
下の表では、たんぱく質摂取量が多く、肉体労働をしている時間が長い人ほど
骨格筋指数が高くなっています。
●低栄養傾向の予防と改善に関連していた2つのこと
・外出頻度
低栄養傾向の男性は、外出頻度が低い人に多い、ということがわかりました。
次の図は、週に1回以上の外出の有無別に、低栄養傾向の人の割合を表したグラフです。
男性では、年齢に関係なく「外出なし」が「外出あり」よりも低栄養傾向の人の割合が非常に高くなっています。
・口腔の健康
低栄養傾向の人は、何でもかんで食べることができる人に少ない、ということがわかりました。
次の図は「何でもかんで食べることができる」人とそれ以外の人別に、
低栄養傾向の人の割合を表したグラフです。
とくに、男性のほうが女性よりも差が顕著にあらわれています。
●睡眠時間が短く、休養が不十分な現代人
・睡眠時間が最も短いのは40歳代
基本調査項目では、睡眠の状況が明らかになりました。
次の図は「1日の平均睡眠時間」を表しています。
1日の平均睡眠時間は、「6時間以上7時間未満」の割合が最も高く、男女ともに3割を超えています。
40歳代はさらに短い「6時間未満」の割合が最も高く、男性が48.5%、女性が52.4%となっています。
また、ここ一カ月間、睡眠で休養が十分にとれていない人の割合は、20.2%でした。
平成21年からの推移で見ると、有意に増加していました。
●まとめ
このように、低栄養の予防・改善には、
①筋肉量を増やすこと
②外出すること
③歯の健康を守ること
この3つが大切で、これからの健康づくりにとって重要なカギとなります。
①②散歩や買い物などの軽い運動を毎日欠かさずに生活に取り入れることで、
健康寿命の増進にもつながります。
③の歯の健康には、定期的な歯科検診や歯石除去、早期治療が重要です。
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平成29年「国民健康・栄養調査」の結果は、
厚生労働省のホームページでもご覧いただけます。
●厚生労働省HP:
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000177189_00001.html
●結果の概要(PDF)
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000351576.pdf
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