【MFA健康コラムVol.26】健康づくりのための身体活動基準
肌寒い空気を肌で感じる季節になってまいりましたが、いかがお過ごしでしょうか?
当協会では12月に入り養成講習会や資格検定試験が続き、年内の活動が大詰めを迎えています。
皆さまにおかれましても、年末年始に向けて非常に忙しい状況ではないでしょうか。
その一方で、コロナ感染者数が増加しているという情報が日々報道され、極力外出を控える方も多いかと思います。自宅で過ごされる時間が増えれば、当然ながら日常生活内での活動量や運動量も減少してしまいます。
今回の記事は、活動量や運動量の指標としてご活用いただければと思い、ご紹介させていただきます。
◇健康づくりのための身体活動基準2013
厚生労働省の健康づくり運動である健康日本21では、平成34年(令和4年)までの運動分野の目標を定めています。その目標を達成するためのツールとして厚生労働省健康局より発表されたのが「健康づくりのための身体活動基準2013」です。
運動分野の目標とは具体的に「歩数の増加」「運動習慣者の増加」「運動しやすいまちづくり・環境整備に取り組む自治体の増加」があげられます。平成30年国民健康・栄養調査において、歩数の平均値は20~64歳の男性で約7600歩、女性で約6700歩となっています。運動習慣者(1回30分以上の運動を週2回以上実施し、1年以上継続している者)の割合は男性で31.8%、女性で25.5%となっています。
将来予想される「早世」「生活習慣病への罹患」「生活機能の低下のリスク」を減少させるために、望ましい基準は以下のとおりです。
【基準値と考え方】
<18~64歳の身体活動の基準>
歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を毎日60分以上行う。
<18~64歳の運動の基準>
息が弾み汗をかく程度の運動を毎週行う。(30分以上週2回)
<65歳以上の身体活動の基準>
横になったままや座ったままにならなければどんな動きでもよいので、身体活動を毎日40分行う。
全年齢層における身体活動の考え方は、「現在の身体活動量を少しでも増やす。今より毎日10分ずつ歩くようにする。」ことです。全年齢層における運動の考え方は、「運動習慣をもつようにする。具体的には30分以上の運動を週2日以上行う。」となっています。
上記の基準や考え方はあくまで参考であり、今より少し「 プラス 」することが大切です。そして健康になることを目的にするのではなく、「健康でいられることで何ができるか、どんな未来が待っているか」というように、手段のひとつとして健康を維持・向上していきたいものです。
具体的な活動指針は次回にご紹介いたします。
また、健康のために気軽にはじめることができるウォーキングについてはバックナンバーをご覧ください。
【参考元】
厚生労働省「健康づくりのための身体活動基準2013」
平成30年 国民健康・栄養調査
【参考文献】
メディカルフィットネス協会 ウォーキングトレーナー養成講座テキスト