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【MFA健康コラムVol.22】児童の体調と集中力を向上する学校施設の環境について

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MFAオフィシャル健康コラム

【MFA健康コラムVol.22】児童の体調と集中力を向上する学校施設の環境について

~ 梅雨明けと共に ~
年始から始まったコロナ感染症問題だが、例年より遅い梅雨明けと共に、学校教育現場ではこれから暑さ対策が急務となってくる。

特に大きな問題は熱中症対策。我が国の熱中症救急搬送数は、毎年4万〜9万人に上り、その内、約1割が学校内(教室・体育館・校庭等)で若年者に起きている。(消防庁2019)。今年は自粛期間の運動不足と共に、例年より遅い梅雨明けという条件が重なり、暑さへの適応期間が少なくなった結果、より熱中症になる人数は推移する可能性があるかもしれない。

では、児童が通う学校施設ではどのような断熱性能・冷房設備設置状況となっているのか。他の公共施設に比べてその対応策は遅れている可能性があるが、今回はその中でも、愛媛県内の公立小学校8校・約600人の夏季・冬季調査で得られた成果を紹介する。

 

 

◇ 夏の教室の暑さをご存知ですか?

夏の教室環境下において、児童の成績が思うように伸びない、集中しない、体調を崩しやすい、という理由の一つに「教室の夏の暑さ」が関与している可能性があるとするならば・・・。その一つのデータとして下記の調査を紹介する。

愛媛県内の公立小学校8校を対象に、夏と冬に、教室等の温湿度、放射温度、気流、CO2濃度、照度、騒音などの教室環境測定と、児童600人・教員80人に対して室内環境主観評価・授業中の体調不良・授業への集中力に関する質問紙調査を行った。(2007〜2010年)。

8校のうち2校については、徹底した耐震・環境改修工事実施後にも調査した。図1に示すように、冷房設備がないふつう教室の夏季の体感温度は、最も暑い「B校」の31.5℃から最も涼しい「A改修後校」の27.4℃まで、学校によって4℃もの差がああった。それに比例するように、授業中に体調不良を訴える児童も、授業中に集中できない児童も有意に少ないことがわかった。

(出典:健康づくり2020.7 より)

 

 

◇ 冬の教室環境下での集中力と体調の変化
では、冬の寒さは児童の体調と集中力にどのように関係しているのだろうか。図2に示すように、ふつう教室の冬季の体感温度は、最も寒い「G校」の16.9℃から最も暖かい「 E改修後校」の23.4℃まで、学校によって6℃以上の差があった。それにおおむね比例するように、体調不良を訴える児童も、授業に集中できない児童も有意に少ないことがわかった。冬の教室で、ガクガク震えながら「寒い、寒い・・」という気持ちの状態で授業を受けることを考えれば、当然の結果ではないだろうかと考える。

 

(出典:健康づくり2020.7 より)

 

◇ 学校施設環境改修で体調・集中力が向上
A校では徹底した耐震・断熱改修工事が(参考文献参照)が行われ、教室の夏季の体感温度は、改修前の27.8℃から改修後の27.4℃に0.4℃涼しくなり、それによって、授業中に体調不良を訴える児童は21%から14%に3割減少し、授業に集中出来ない児童は47%から29%に4割減少した。
一方、図2に示すように、冬季の体感温度は、改修前の16.9℃から改修後の19.9℃に3℃暖かくなり、それによって、体調不良を訴える児童数は6.1%から1.4%に8割減少し、授業への集中力に欠く児童数は41%から20%に5割減少した。
以上の通り、良好な学校施設環境は児童の体調と授業への集中力の向上に効果が期待できることを定量的に示せるようになりつつある。調査においては「体調」と「集中力」の2つに着目した形であったが、断熱改修工事が直ぐに対応できない学校も多いだろう。そんな学校関係においてはどのような対応ができるのだろうか。直近で対応出来ることを後述する。

 

 

◇ 環境要因とカラダ

昨今の児童の体力レベル低下(参考文献 スポーツ庁調べ図3)に拍車をかけるように襲ってきたコロナによる自粛期間が、より一層の体力低下を助長している可能性がある。
 

 

図3(出典:nippon.com 子どもの体力低下が顕著:ゲームやスマホの影響か?―スポーツ庁調査 より)

 

環境要因が授業中の体調不良と集中力に関係することは前述した通りであるが、根本的な「どのようなカラダの状態で授業に参加するのか」ということも大切な条件になると考えられる。家庭環境や日常の運動習慣等も関係してくるが、良い椅子や机・良い室温が整ったところで「カラダ」が疎かになっていると元も子もない。
環境要因にプラスして、例えば筋力や柔軟性・持久力といった行動体力を養う為のアプローチも行い、「授業を受ける為の体力を養う」ことも今後はより必要な課題になるのではないだろうか。

 

 

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