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【MFA健康コラムVol.18】フレイルの予防と改善方法を知って健康寿命をのばそう。

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MFAオフィシャル健康コラム

【MFA健康コラムVol.18】フレイルの予防と改善方法を知って健康寿命をのばそう。

フレイルの予防と改善方法を知って健康寿命をのばそう。

 

介護が必要な状態ではなくても、「なんとなく体調がすぐれない」「人との付き合いがおっくうになる」「足腰など筋力の衰えを感じて不安がある」「口腔機能に不安がある」など、年齢と共に生じる心身の衰えをフレイルといいます。

高齢になればある程度の衰えは自然なことです。フレイルについて知り、積極的に予防・改善に取り組むことで、健常に近い状態へ改善したり、要介護状態に至る可能性を減らせる可能性があります。

今回のコラムでは、健康寿命をのばすために、フレイルの予防と改善方法についてご紹介いたします。

(出典:健康日本21 家族が笑顔で過ごせる時間を続けるために。サルコペニア・フレイルを予防して健康寿命をのばそう 
監修:東京大学高齢社会総合研究機構教授・医学博士 飯島勝矢先生)

 

■フレイルとは
高齢者の筋力や活動の低下状態で、健康状態と要介護状態の間にある「虚弱状態」を指します。
複数の要因が重なって悪化していくとフレイルリスクが高まります。

 

<フレイルが起こるしくみ>

 

 

 

フレイルには「身体的フレイル」「オーラルフレイル」「心理的・認知的フレイル」「社会的フレイル」と呼ばれる多面的な側面があり、生活習慣や心身の状態によって複雑に絡み合いながら進行していきます。

 


各フレイルについてみていきましょう。

 

●身体的フレイル
筋肉、骨、内臓などの運動機能や身体機能の虚弱、衰えのこと。

外出や運動量の減少、食事量の減少によって栄養不足の状態になると、身体機能が衰えてしまいます。進行すると疲れやすくなったり痛みなどが生じて動くことが困難になり、その結果、さまざまなフレイルを併発して進行速度が加速してしまうという悪循環に陥ってしまいがちです。

 

(サルコペニア)

加齢や疾患、それよる運動不足、栄養不足が原因による筋肉量の減少によって全身の筋力が極端に衰えた状態。日常生活を送るために必要な身体機能まで低下していきます。

 

●オーラルフレイル
歯、舌、口周りの筋肉、喉など、口に関するさまざまな機能低下のこと。
口は食べ物を味わう役割や、コミュニケーションの役割がありますが、口の機能が低下すると、それらがうまく行えなくなり、食べこぼしやむせ、活舌の悪さなどの原因にもなります。また、それを気にすることにより、人付き合いなどが極端に減ってしまう恐れがあります。オーラルフレイルを放置していると要介護や死亡リスクが高まることも証明されており、早期対応が必要となります。

 

●心理的・認知的フレイル
無気力やうつ傾向、認知機能が低下する精神的な衰えのこと。
ライフイベント(定年退職、パートナーとの死別)などにより生きがいを失うことが要因となることも多く、不安やストレスを溜め込んでしまう状況も悪影響を及ぼします。

 

●社会的フレイル
一人で引きこもることが多くなり、社会との繋がりの希薄によって生じるフレイルのこと。
孤食や社会から切り離されてしまうことで、運動不足や栄養不足から身体的フレイルやオーラルフレイル、心理的・認知的フレイルを併発しやすくなります。

 

 

フレイルは生活習慣を積極的に改善することで、防ぐことができます。フレイルの兆候に早く気付いて健康寿命を延ばしましょう!!

 

 

 

<サルコペニア危険度チェック!>
筋力の減少・減弱した状態をサルコペニアとよびます。
フレイルの要因にもなるサルコペニアの危険度をチェックしましょう。

 

【指輪っかテスト】
両手の人差し指と親指で輪っかを作り、利き足でないほうのふくらはぎの一番太い部分を、力を入れずに軽く囲みます。
指とふくらはぎの間にすき間ができる人は、サルコペニアの危険度が高く、フレイル発症のリスクが大きくなります。

 

 

 

(出典:健康日本21 家族が笑顔で過ごせる時間を続けるために。
サルコペニア・フレイルを予防して健康寿命をのばそう)

 

※指とふくらはぎの間にすき間ができた人は、ふくらはぎを囲めない人よりもサルコペニアにかかっている人が6.6倍多いという結果が出ています。
(千葉県柏市で行われたグループ調査の結果)

 

■フレイル対策(身体的フレイル・栄養編)
運動不足や栄養不足の状態が続くと、筋肉が衰えてサルコペニアを発症します。そのことがさらに筋力を低下させるという悪循環に陥ってしまいます。

そうすると転倒や骨折リスクが高まり、結果外出頻度が減るため、精神的に落ち込んだり、認知症になりやすくなるなどの違った側面のフレイルも引き起こしてしまいます。予防・改善のためにも適切な栄養摂取と運動を組み合わせて、意識的にサルコペニアを防ぎましょう。

 

 

●タンパク質を多めに摂りましょう。
高齢になるとたんぱく質を筋肉に変える力が衰えてくるため、体重1kgあたり、1.2~1.5gのたんぱく質を摂るよう心掛けましょう。(1日に必要なたんぱく質量:体重1kgあたり1gですが、高齢は多めに摂るようにしましょう。)

 

●肉や魚、卵、豆類など、たんぱく質多めの献立を意識して整えましょう。

 

 

●カルシウム、ミネラル、ビタミン、適度な糖質を摂りましょう。

 

●食欲がなくても、効率的に栄養を摂取できるように工夫しましょう。
食欲がないときは、豆腐やわかめが入った味噌汁や納豆、ゆで卵、小包装のチーズだけでも構いません。おやつや間食に卵や乳製品の入ったプリンやチーズケーキなどをとっても良いですね。缶詰を使ってみたり、できるだけたんぱく質の多いおかず(焼き魚、鶏の照り焼きなど)を買ってきたり、無理せず手軽にできることを心がけましょう。

 

 

 

●やせ過ぎに注意しましょう。~日本人の70歳以上の6人に1人が新型栄養失調~
調査によると、日本では70歳以上の6人に1人が「新型栄養失調」といわれています。高齢により食が細くなることはもちろん、3食きちんと食べていたとしても、たんぱく質や糖質の摂取に制限をかける・控えることにより、低栄養に陥り、筋力も衰えてしまいます。太りすぎの人よりもやせ過ぎの人のほうが死亡リスクが高くなる傾向がありますので、しっかり栄養を摂りましょう!

 

健康寿命を延ばすための食事の摂り方については、以前のコラム【「新食事摂取基準」における、日本人の食生活】もご参考ください。

 

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